さて落ち着いて矢口さんのこと

だいぶ落ち着いた。と思う。
衝撃の発表から5日 ……うわ。5日しかたってないのか。
 
ようやく冷静に考えることができるようになったのは、ここで書き散らしたりとか、狼で祭りに参加したりとか、パンダに癒されたりとか色々あったけど、一番の大きな理由は新生モーニング娘。が土日のコンサを無事乗り越えてくれたからだと思う。
 
無事どころか。大好評だったじゃないか。10人でのコンサ。
 
特によっちぃは、新リーダー吉澤ひとみとして立派に初仕事をこなした様子で、期待以上とか応援して行こうと思ったとかいう声が多い。そのことにとりあえず安堵したのだと思う。
 
 
だからようやく落ち着けた今となって、初めて冷静に今回のことを考えてみた。
 
 
個人的には一番問題なのはこれが矢口さんの要望通りか事務所の意向でこうなったのかということなのだが、何が真実なのかはきっと自分たちにはわからないだろうし、明かされることもないのだろうと思う。だとしたらどちらかだけを支持することもできないし、したくない。
 
それはなぜか。
 
 
そもそも、矢口さんについては以前から特に好きというわけでもなかった。彼女には物事の捉え方にある種の「固さ」があるように感じて、そこがあまり好きにはなれなかったからだ。○○はこうでなくちゃいけないという一義的な考え方をし、しかもそれを他の人にも押し付けるような。そういう頭の固さがあるように見えていた矢口さんを自分は受け入れられないでいた。
 
それでも、そんな人間性は別にして、彼女の成して来た事には尊敬の念を抱いていた。矢口真里という人は、メンバーの中で唯一きっちり「仕事」のできる人。きちんとしたコメントをしたり、適切なリアクションを返したり、場をつないだり。テレビ的な仕事を安心して任せられるのは、歴代の娘。メンバーを考えてみても矢口さんが随一だろうと。
ゆえにたんぽぽやミニモニ。をはじめとした数々のユニットや、テレビ・ラジオ番組などが彼女の仕事として与えられてきたのだと思う。矢口さんも、それらの仕事をきちんとこなし、掛けられた期待にはしっかり答えてきた。それらは誰にでもやれることではないはず。そういう意味でも、彼女は偉大な人だと今でも思っている。
 
だからこそ、そんな彼女が例え「アイドルは恋愛してはならない」と言う考え方に囚われていたとしても、今回のように途中で逃げ出すような、責任を放棄するようなやり方を、彼女自身の意志で選択したとは信じられないし、信じたくないのだ。
 
 
一方で、自分にはこれが全て事務所の策略だという風にも考えることができない。スキャンダルを引き換えにした売名行為だという考え方もあるけれど、得るものの割には失うものの方が、犠牲になるもの方が大きすぎると思うからだ。
  
今回の騒動の結果、手に入るものはモーニング娘。知名度。残されたメンバーでがんばっていますという健気なイメージ。仕事よりも恋愛に生きる女という矢口さんのイメージ。擁護運動による「ファンに愛されているグループ・メンバー」というイメージ。ある意味マンネリ感の出てきていた「卒業システム」の打破。この状況を打開するものとしての「救世主となる7期メン」という演出。素人が考えつくことはこれくらい。
 
だがその引き換えとして、ハロプロそのものには大いにマイナスイメージがつくことになるだろう。矢口さんも無責任な人間としてマイナスに捉えられることは避けられない。世間にも業界にもそんなことまでして話題を作らなくてはならないなんてと見下げられ、見捨てられたらお終いだろう。彼女が7年間で作り上げてきたものが、全て否定されてしまう結果となる恐れもある。そんなリスクを果たして事務所が犯すのだろうかと思うのだ。
 
そして何より、矢口さん自身が例え落ち目のハロプロに活を入れるためとは言え、こんな形で今までがんばってきた娘。を「捨てる」ことになる事を承知したとは思いたくないのだ。もし承知したというならばそれは彼女が娘。としてメンバーと共に戦ってゆく事をあきらめたということになるし、承知していないのなら矢口さんは事務所に意志を無視され、心情を軽んじられているということになる。そんなことどちらも信じたくはない。
 
 
そう、矢口さんの要望通りか事務所の策略、どちらかが答えのはずなのだけれど、結局はどちらも信じたくないということなのだ。どちらの説も支持できないし、したくない。だからまずは困惑した。その後も怒りが湧き上がってきたり、凹んだりして落ち着かなかった。そして気持ちをどうおさめたらいいのかわからない上に、納得もできなくてずっともやもやしていたのだ。
 
 
だけれど、この土日のコンサートを娘。たちが10人で無事乗り越えて見せてくれたことで、すっと目を覚まされたような気分になった。自分たちがうだうだ言っている間にも、彼女たちは矢口さんなしでもがんばってるじゃないかと。自分たちがただもやもやしててもしょうがないじゃないかと。そして今回のことに対して納得を求めようという気持ちがすっかりおさまってしまったのだ。
 
もちろん、実際に大変になるのはこれからだろう。これから彼女たちにとっては厳しい戦いが始まるのだと思う。だけど彼女たちは力をあわせてそれに立ち向かおうとしている。ヲタとして自分たちがそれを応援しなくてどうする。済んだことをいつまでもぐだぐだ言っていたって何にもならないじゃないか。
 
これが今回のことに対する今の自分の考え。
ただ、これからも娘。と吉澤ひとみを応援し続け、ついてゆこうと思う。
 
 
 
 
とは言え、真実を求める気持ちは消えたわけじゃない。納得できるもんなら納得したい。
そんな風に思っていたら、こういう企画があることを知った。
 
 カプヲタが今できる事。
http://fuuraibou56.hp.infoseek.co.jp/yaguchi-mari.htm
 

これは、とある娘。小説の作者さんが立ち上げたページだ。
カプヲタだからといって動くことを躊躇してちゃいけない、胸にある想いを矢口さんに届けたい、そういう気持ちをきっかけにして始められた運動。みんなの矢口さんへ対するメッセージを募集し、紙ペーストに印刷して矢口さん宛てに送付するとしている。
 
矢口さん騒動に関するファンの動きとしては署名運動なども行われているが、これはそういう「署名」とは異なるスタンス。あくまでも「手紙・メッセージ」として矢口さんに届けることが主体の企画だ。
 
 
両者の違いは何か。例えば「署名運動」にはこちらなどがある。
 
矢口真理さんモーニング娘。残留嘆願署名
http://yaguchimari.or.tv/syomei.html
 
こちらは、矢口さんの娘。脱退に反対し、復帰を願うもの。ファンの声を事務所へ届けるとしている。署名として本名・FC番号・住所の明記が必要だ。これに対して『カプヲタが今できること。』の方は
  ・参加するにあたって「脱退反対」に必ずしも限られていない
  ・本名・住所などを明かす必要がない
という点で異なる。特に一つ目の違いは大きい。署名運動の方もメッセージを募集して事務所へ届けるとしているからその点では同じだが、「脱退反対表明者から」とみなされることになると考えられる。そのことを理由に署名運動の方にはメッセージを託したくないという人もいるだろう。
 
今回のことに対しては、納得できないことはほぼ全員の共通するところだとは思うが、矢口さんが脱退したことに関しては各人それぞれの意見があるだろう。それが矢口さんの意志ならばそれを尊重し脱退を認めるというもの、理由がはっきりしない限りは復帰を認めないというもの、たとえどんな事情があろうとも脱退したことが許せないというものなど様々あると思う。
 
そういう、必ずしも「脱退に反対」はしていないけれど、矢口さんに届けたい想いや言葉、聞いてみたいことがあるという人はたくさんいるだろうと思う。そんな人は、『カプヲタが今できること。』の企画の方を利用するのもいいかもしれない。
 
 
また、矢口さんを応援したいけれど自分はCPヲタだから大手のところに書き込むのはちょっと…とためらっている人もいるかもしれない。そういう人たちの声を拾うことこそこちらの主催者さんの本来の目的だそうなので、ぜひ参加してみて欲しいと思う。